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大満足!~五線譜に描いた夢 日本近代音楽の150年


オープン前の会場入口です。


もしもあなたがクラシック音楽好きなら…KAYSとしては絶対にオススメの展覧会です。

『五線譜に描いた夢 日本近代音楽の150年』

当初はさほど期待してなかったのです。京王線の車内の広告で見かけ、もともと明治時代など日本の洋楽受容の歴史には興味があったKAY2、以前、仕事で関わったこともあり…。というわけで、ちょっとした興味を持ちました。

で、ある平日、仕事がオフだったので、初台のオペラシティ、アートギャラリーに出かけてきました。うん、確かここに来るのはもう何年も前、明和電機のとき以来だなぁ…。

入口にはほとんど人影がありません。この日、台風が通過した直後ということもあり、オープンが1時間遅れたそうで、そのせいもあったかもしれませんが、それにしては人がいない!これは大丈夫かな…とちょっと不安になります。それでも1000円の入場料を払い、中に入ってみます。

全体が時代ごとの4部構成になっており、最初は幕末から明示にかけての展示となっています。主催団体の一つ、明治学院の始祖ともいえるヘボンの展示から軍楽隊の発祥など、「なるほどね」という展示で、さほど強い印象がなかったのですが…。さらに歩みを進めて明治時代に入ると俄然、引きつけられます。

鹿鳴館のコンサートのプログラム、滝廉太郎、三浦環と、今まで音楽教育で学んだ人たちが出てくると「ほぉ!」という感じで展示物に目が釘付けになります。

が、さらに次の大正時代になると、完全に歩みが止まってしまいます。

何と、当時の録音が聴けるのです。

通常の展示会と決定的に違うのがここです。音楽があればついつい聴いてしまうのです。

「百読は一聴にしかず!」

今まで文字の上で知っていた音楽家の事も実際の録音を聴くと、まるで同時代を生きる音楽家と一緒!「へぇ!」と驚きながらついつい聴いてしまいます。しかも、録音は当時のSP音源ですが、速度、音程などきわめて忠実に復刻した音源なんです。それをヘッドフォンで聴くことができるのです。

久野ひさというピアニストを知っていますか?おそらく中村紘子さんのエッセイで広く知られるようになった悲劇のピアニストです。日本初のピアニストとも言われることのある彼女はベートーヴェンのソナタを得意とし、明治時代には多くの聴衆を惹きつけたのですが、30代後半になって渡欧し、現地で投身自殺をしてしまいます。自分とヨーロッパのあまりの技術の差に絶望した上での自殺と言われているのですが、近年では異論もあるようです。

その彼女の演奏も聴くことができました。そして聴いてみて衝撃を受けます。

そう、予想を良い意味で裏切る、はるかに素晴らしい演奏だったんです。

これは…。

それまでKAY2も信じ込んでいた、ちまた言われる彼女の「日本と本場の技術の差に絶望して…」云々という自殺の理由は違うのではないか…と、思わず考え込んでしまいました。それほどすばらしく迫力のあるベートーヴェンだったんです。

会場での多くの音源がロームミュージックファンデーションの手による復刻音源でした。そのほとんどがCDとして販売もされています。ロームといえば、KAYS的には愛用しているFMトランスミッターのチップでおなじみの半導体メーカー。こんなところでも良い仕事をしているんですねぇ!

会場ではテレビマンユニオンが制作したビデオも流されています。テレビマンユニオンといえば、音楽関係の素晴らしい番組を数々作ってきている制作会社です。さすがに会場で流れる映像も期待を裏切りません。大多数が6~8分程度の長さのドキュメンタリーですが、いずれも秀逸。山田耕筰が近衛秀麿などと共に作った日本交響楽協会を紹介する場面ではバックにベートーヴェンの第5交響曲が流れてきますが、この演奏も素晴らしい。とても、戦前の日本のオケの演奏とは思えない立派な演奏です。こうしてみると、日本の音楽というのは戦前も最前線に立つ人たちは欧米に劣らない素晴らしい演奏を披露していたのではないかと思わせる力があります。むろん、あくまで一部のトップレベルでの演奏であり、大多数はいまだ黎明期だったのかもしれませんが…。

テレビマンユニオンの映像、展示会最後の場所で見ることのできるやや長尺ものも素晴らしかったです!戦後の音楽史を辿る形で様々な出来事をカバーしていましたが、サントリーホールにまつわる話もとても興味深いものでした。

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展示品目録とカラフルな入場券。


また、数多くの作曲家、それも現在活躍中の人も含めた自筆譜を目にすることができるのも、本当に素晴らしい。自筆譜というのはその人の性格が良く出ているように思います。例えば芥川也寸志さんの楽譜にはそのおしゃれで几帳面な人柄(あくまで想像ですが…)がそっくりと楽譜に現れているような気がします。武満徹さんの自筆譜にはその繊細さが…。一時期合唱部にも所属していたKAY2は高田三郎さんの「心の四季」の自筆譜にしばし学生時代を回想して、懐かしい一時も過ごせました。

もう一つ。1970年の万国博覧会。そのイベントに向けて様々な文化活動が行われ、音楽の世界でも様々な実験的試みがなされたことも知りました。一つのイベントが文化を大きく育てる…そんな時代だったんですね。

というわけで、この展覧会、ビデオを見て、音楽を聴いて…となると、全部見るのに相当な時間がかかります。覚悟して行きましょう。KAYSは駆け足で見たつもりですが、それでも2時間以上かかりました。

大満足の展覧会。主催者側の愛情と力のこもった素晴らしいイベントだと思います。ちなみに土曜日にはミニコンサートなども実施されているようです。12月23日までの開催。クラシック音楽好きの方ならきっと新たな発見のある、見応えのあるものだと思います。

KAYSは強くオススメします!


五線譜に描いた夢 ─ 日本近代音楽の150年
  問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
  場所:オペラシティ アートギャラリー (東京・初台)
  会期:2013年10月11日[金]─ 12月23日[月・祝]
  時間:11:00~19:00
  定休:月曜日 (祝日の場合は翌火曜日)
  入場料:一般1,000円/大・高生800円/中・小生600円
   団体割引等、各種割引あり
  場所:京王新線初台駅よりすぐ
  HP:http://www.operacity.jp/ag/exh157/index.html





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