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連続フレンチ、あの店へ フルムーンパスの旅~16


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一見さんは絶対に入ってこない雰囲気の入口です。


旅の5日目、その夜です。

この日のディナーは大阪最後の夜を飾る食事。となれば奮発しましょう!KAY2母がKAY1に送ってくれた誕生日祝いの軍資金もまだ残っているし!(お母さん、ありがとう!…KAY1談)ということで、1ヶ月前から予約をしていました。「なにわの至宝」ことソムリエの樋口誠さんのお店「そむりえ亭」です。昨年以来1年ぶり。こちらの記事にそのときの記録が…。そう、ブリの料理を出しながら、「久しブリ~」というダジャレの帝王でもある樋口さん。フレンドリーで飾らない人柄ですが、実は最近まで日本ソムリエ協会の副会長という要職についていらっしゃったソムリエ会の重鎮。

このお店の特徴はとにかく、料理にあわせて、一品ずつ、それぞれに素敵なグラスワインを出してくれること。樋口さんのダジャレ連発で、わかりやすい説明を聞きながらの食事は「超楽しいワインスクール」のようなもの。

前回と変わらず、暖かい笑顔で迎え入れてくれる樋口さん。お客さんのこともよく記憶してらして、1年前の来店時、KAYSは隣にいたお客さんとお話ししたのですが、その方がそれからも「KAYSさん来てはります?」と尋ねてくださっているとか、あるいは、このお店を教えてくれた我々夫婦の友人であるYさんのダンナさんが昨夜来ていたとか…そんな話でいきなり盛り上がります。KAY1と同じ、熊本県出身の若いソムリエさんもニコニコと笑顔で話しかけてくださいます。故郷の熊本の話題になり、地震の話になりましたが、幸い彼の家には被害はなかったようです。

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くまモンバッジをつけてみました!


彼の胸にはくまモンのバッチが。これはソムリエ協会が出している熊本地震に義援金を送るための物です。尋ねてみると、今も販売していらっしゃるとのこと。そこで、KAY1と二人分、購入。さっそくジャケットにつけておきました。

さてこの日、アラカルトのチョイスは料理は

・本日の前菜~ハム
・冷たい前菜~鰤、菊菜
・暖かい前菜~フォアグラ、薩摩芋、栗
・魚介料理~本日の魚料理~ちびき
・肉料理~牛、牡蠣、法蓮草


としてみました。相変わらずメニューはユニークで、食べ物の素材名しか書いてありません。それをソムリエさんから詳しく調理法を聞くというスタイルです。すべて予め二人分シェアして出していただくことに。

では、飲み物を…。最初に前回は泡で…ということだったのですが、今回はボジョレーの解禁日の翌日。まだボジョレーヌーボーが残っているということでいただく事にします。

今年のボジョレーヌーボーはいかがですか?と樋口さんに尋ねると、今年は「一言で言えば、バランスが良い…になりますね」とのことで、実際に飲んでみても、かぐわしいベリーの香りと味わいがバランスよく、確かに飲みやすいですねぇ。しかも軽く冷やしてあるので、最初に出てきたアミューズのザクロの実が入った「エクレア」にもぴったりでした。「もう一つオクレヤァ…」と樋口さん、こうしてすぐに出てくるのは、まごう事なきダジャレシャワーや!

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ハムです!その場で削って出してくださいます。


そして前菜のハモン・セラーノが登場。若いソムリエのKさん、「堅いので2~30回は噛んで食べてくださいね。かめばかむほど味わいが出てきます…。」こちらはダジャレではない、真剣なアドバイスです。念のため…(-_-;)

しっかりと噛みますが、そんなに噛まなくとも、すぐに滋味溢れる味わいに。

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久しぶり~のブリと菊菜。


次の前菜は鰤(ブリ)と菊菜。恒例の「お久しブリ」に始まり「そんなこと、いちいち菊菜!」と、ダジャレのシャワーは全開です。

この前菜にはイタリアのピエモンテのワインが登場です。単一種によるものですが、ワインの名前はもともと甘いという意味のイタリア語だそうで、実際に甘いというわけではなく、酸味が弱いためだとのこと。ボジョレーヌーボーの後ではむしろ渋みを感じるでしょうとの説明です。

魚には白ワイン、とよく言われますが、鰤に関しては「血合い」があるということで、実は白ワインはそれに負けてしまい、臭みが出てしまいます。そのため、むしろ赤ワインの方が相性が良いというのは去年説明を受けていましたが、あらためて、赤ワインとの相性に頷きます。お皿への盛りつけ、これも本当にまるで生け花のようなアートです。

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美味しいゲヴェルツトラミネール。


さて、ワイン、今度はアルザスのゲヴェルツトラミネール。昨年はマルセル・ダイス(Marcel Deiss)の名品でしたが、今回はフレデリック・マロ(Frederic mallo)という人気の作り手。世界のマーケットを視野に、エチケット(ラベル)も英語表記です。


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そりゃもう、ゲヴァルツにはフォアグラですがな…。


そのワイン、これが…ウマイ!実に濃厚なライチの香りと上品な味わい。これ、本当にステキです。そして、フォアグラ登場!一度はフォアグラとゲヴェルツをあわせたいと以前から言っていたKAY1。大喜びです。当然、その相性は「最高やねん!」。フォアグラの底にしきつめてあるのは、栗のムース。ああ、これもまたワインと素晴らしき相性!

「美味しいゲヴェルツのあとはどのワインを出したらええのやろ…と悩みます…」というのが、樋口さんの昨年の名言。今年もきっとそうでしょう。でも、今回、次に出てきたサンセールにノックアウト。ものすごく強いかぐわしき青リンゴの香り!サンセールでここまで香りの豊かなものは今まで飲んだことがありませんでした。

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このワインにはノックアウト!


しかも、こんなにキリリっと冷やしてあるのに…、とつぶやくと、樋口さん、「このタイプのワインはね、逆なんです。冷やした方がむしろ香りが立つんです!」

知らなかった。本当に来る度に新しい事を学べます。

そして「ちびき」という魚のポワレが出てきます。そして、ポイントはアオサのソース。

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ちびき~ちび太とチビキはヒビキが似ていますが…。(笑)


「ソーヴィニヨンブランと海草の相性はとてもいいんですよ。」

本当に!

そうそう、そうでした、我がワインの師匠である、Sさんも「ソーヴィニヨンブランとかっぱ巻きが最高です」と常々言っていました。普通ならワインと合わないはずの胡瓜、それが、海苔のおかげで実に見事なマリアージュになるというのは、師匠の教えで体験していました。なるほどと深く、深く頷く二人です。

再び赤ワイン。このように白赤と縦横無尽に突っ走るのが「樋口流」。白の後は赤、そのあとはデザートワインという定番をひっくり返しても素晴らしく美味しい!

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牛肉の赤とほうれん草ソースの緑、
そして、サツマイモの黄色の組み合わせが見事。


今度はフランスからアメリカに飛びます。太平洋岸、ワシントン州で作られるメルロー。アメリカといえども緯度でいえばフランスと同じワシントン州。こちらのメルローはカリフォルニアワインがグラマーな女性に対して、エレガントな女性。深みもあるし、すばらしきワインです。それに会わせる料理が牛肉!薩摩芋との相性は抜群ですし、底にあるのはほうれん草のソース。こちらに、オイスターソースが入っているところがまた、赤ワインとの相性を高めるわけですね…。

とうわけでとんでもなく幸せな2時間でした。

酔い醒ましで、本町まで歩きます。この時点でKAY1意識がなくなっていたそうです。

大阪最後の夜ということで、KAY2は無理矢理KAY1をつれて、「だるま」で串カツとビール。そして閉店時間間際の「赤白(コウハク)」でグラスのシャンパーニュを…。

部屋に入ると同時にKAY1はベッドに倒れ込み寝息を…。

改めて関西の食を満喫した、「すごい」としか言いようのない夜でした。

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やっぱり本日も〆はだるまに…。






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南紀号と旅のヒント フルムーンパスの旅~15

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ホームで我々を待つ「南紀6号」。


5日目
新大阪(07:33)→紀伊勝浦(11:33) くろしお1号 グリーン車
紀伊勝浦(12:24)→名古屋(16:10) 南紀6号 グリーン車
名古屋(16:19)→新大阪(17:26) ひかり517号 グリーン車



5日目、旅の続きは久しぶりの気動車。かつて「ワイドビュー飛騨」でも乗ったことのあるキハ85系です。この列車の場合、展望車はなぜか自由席。早々に最前列は埋まっています。そして、我々のグリーンは2両目になっています。やや時代を感じさせる作りです。ハイデッカーのように、床が高くなっており、通路から一歩足をあげて座席につきます。

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丸窓のドアというユニークな内装。


出発まで時間があったので、列車の中を散歩してみると、3号車に自販機発見!お水、お茶、コーラ、コーヒーなどが売られていました。

12時24分、1番線ホームから盛大な気動車独特のエンジン音をひびかせて、ゆっくりと出発です。ここから名古屋まで3時間50分近い旅となります。

まもなく車窓に海が見えてきます。次の停車駅である新宮の手前では浜が広がる横を走ります。大海原のすばらしい眺めが楽しめます。

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やっぱり海が青い!


その後、しばらく海に沿って走るのですが、紀伊勝浦までのコースとは違い、かなり長い時間海を見ることができます。そういう意味では紀伊半島を1週するのでなく、半周して新宮や紀伊勝浦に出かけるのであれば、大阪からよりは名古屋からの方がいいでしょう。しかも、海だけでなく、山の中の渓谷などの景色も楽しめます。この日は特に紅葉もあり、すばらしい山の眺めを楽しむことができました。

そして、そんな眺めを楽しみながらのお弁当。大阪駅で購入したのは大正解。稚内の「三宝めし」と兵庫の「ひっぱりだこ弁当」でビール!ああ、今日も幸せ…。

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乗り込む前に買ったビールはコンビニで氷を一緒に買って、
こうして冷やしておけば時間が経っても美味しく飲めます。


新宮駅ではすぐそばにAM(中波ラジオ)の送信所が2カ所見えます。ああ、そういえば新宮局の電波、昔受信したことがあるなぁ…と思い出します。こんな感慨はラジオ少年ならではですね。

三野瀬を過ぎて右側に広がる入り江と島の風景は本当に美しく、思わずここで途中下車したい誘惑にかられます。

尾鷲では天狗倉山の壮大さに目を奪われます。その後、三瀬谷の手前までは山の中を通り、紅葉で赤く染まった渓谷の美しさを味わいます。

KAY2はトイレに。そして、トイレの棚に置かれたものを見つけてしまいます。長財布。ホンモノだよね?と中を見るとお札が。あ、こりゃ大変!とドアをあけるとすぐ横が車掌室。車掌さんに声をかけて、説明。

10分後、席に戻っていたKAY2に「ありがとうございました!持ち主が見つかりました…」と報告してくださいました。ありがちなことではあります。KAY2自身も気をつけなきゃ…と思ったところでした。

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上の電光表示をみておわかりのように、
なぜか展望車は自由席。グリーン利用者は
少し寂しい思いを…。


やがて次第に大きな町をいくつか過ぎ、名古屋に近づきます。このあと、名古屋でひかりに乗り換えます。本来、この列車の名古屋着が16時11分。すると、ひかりはちょうど16時19分にあります。が、万が一遅れた場合を考えて、つぎの1本あとのひかりを予約してあります。が、列車は順調に走っていますし、名古屋で1時間というのも中途半端です。そこで、車掌さんに乗車変更ができるかを問い合わせてみました。答えは「否」。フルムーンパスの指定券は窓口発売が原則ですから、乗車変更といえども車内ではできないようなのです。「駅の改札内にある窓口で乗車変更してもらってください」とのことでした。

ふむ。一か八か…。

名古屋駅、ダッシュで窓口に。無事に4分前に乗車変更終了。ホームへ急ぎます。

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ひかりは1時間に1本。
予定より1つ前のひかりに間に合った!


ひかりに乗って約1時間半、新大阪に到着します。このとき不思議な感じがしました。いや、実は今回の旅を含めて、最近、感じていることなのですが…。みなさん、新幹線に乗ると疲れません?この日も新幹線の1時間半、疲れるのです。在来線はあまり感じなかった疲れを。これ、KAY1も言っていたので不思議です。超高速で走る新幹線、車内が気密に保たれています。そのせいなのか、なんとも空気が重苦しいのです。さらにいえば、新幹線ではよく風邪をひきます。空気が乾燥しているからかもしれません。そういうわけで、在来線特急の方がなんとなく身体が楽な気がします。在来線と新幹線を両方同じ日に体験して、実感しました。

そうそう、一つ重要な旅のヒントです。

今日の南紀6号、がら空きの状態ですが、そのわずかな乗客、みな座席番号が近いのです。途中から我々夫婦ともう一方の夫婦の4人だけになりましたが、隣同士。JR、空いているのになぜこんな割り振り方をするのやら。

実は、いままでの空いている列車の場合でも、いつも乗客は一部の座席に固まって座っされています。

おそらく予約開始である1ヶ月前の10時の段階では、旅行会社のグループ予約を想定し、JR側で個人客は固めてしまうのではないかと思います。その結果、もし、グループ旅行が入らないければガラガラの車両に数人が固まって座るということになるのではないかとKAYSは想像します。確かに、予約を「受ける」側としては合理的な考えです。しかし、「利用する」側からは「なんで…」と思ってしまいますよね。

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「キ」で始まる形式番号。気動車の印。


そこで考えました。それを避けるには一旦1ヶ月前に予約しておき、その後、えきねっとでの乗車変更は無料ですから、そちらでシートマップにより予約変更という手が一番良いように思います。

特に隣に妙な人がきたりすれば大変です。実際、今回は約8秒ごとに鼻をすすられる(おそらくチック症などの悩みを抱えた方だったのでしょう)紳士が隣だったので、気になって気になって…。この方法をとって周囲に人のいない席を取っておけば…と実感しました。

それと、フルムーンパスでは、JR以外の路線は別料金です。その事は利用される方はみなさんご存じですが、「元」JR路線で第三セクターなどに変わったという路線でも同様です。したがって、今回の「南紀」、途中で伊勢鉄道線を走るので、別料金の810円が必要になります。そのことを失念していました。途中で車内検札に来た車掌さんが言いにくそうに説明してくださいました。焦って鞄をごそごそとさせて財布を取り出します。実はちょうどお弁当のタイミング。車掌さん、えらく申し訳なさそうです。あ、じゃ、この機会を利用して!と、ここぞとばかりにお願いごとをしてしまいます。「すいません、我々夫婦の写真をとっていただけますか?」案の定「何なりとおっしゃてください!」と車掌さん。本当に「転んでもタダでは起きない」、ずうずうしいKAY2でした。

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大阪で買い込んだ稚内のお弁当。
「三宝めし」です。美味しかった!





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初めての紀伊半島1周 フルムーンパスの旅~14

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オーシャンアローと呼ばれる車両の「くろしお」



5日目
新大阪(07:33)→紀伊勝浦(11:33) くろしお1号 グリーン車
紀伊勝浦(12:24)→名古屋(16:10) 南紀6号 グリーン車
名古屋(16:19)→新大阪(17:26) ひかり517号 グリーン車


この日の朝は早いのです。

07:33新大阪発の「くろしお1号」に乗るために、6時には起き出します。JR西日本の在来線特急に乗る際に、一番問題になるのが車内販売がないということ。したがって、自分で弁当や飲み物などを持ち込む必要があります。旅の楽しさが落ちてしまう、このJR西日本の方針には鉄道ファンからは今まで何度も激しくブーイングが出続けています。もちろん、実際には採算が取りにくいのはわかりますが…。

幸い、新大阪駅には改札内外に、それぞれ6時半からオープンしている弁当屋さんがありますし、セブン-イレブンなどのコンビニも。またカフェも7時には開いている店が数軒。実際に事前に購入する時間さえあれば、困ることはありません。

ただ、本日の旅は07:33に乗車して、16時の名古屋下車まで、ずっと車内販売のない区間を走ります。従って、朝食と昼食の両方を準備して乗り込まねばなりません。そこで、新幹線改札斜め前の「旅弁当」で「ひっぱりだこ飯」と「三宝飯」を。さらに「菊太屋米穀店」でおにぎりを1個。ついでに暖かいコーヒーも。そこで新幹線改札前のセブンイレブンに。コンビニ、万能ですねぇ。最近ではそこそこおいしいホットコーヒーを買うことができます。カップ二つを持つのが大変だなぁと思ったら、ちゃんと、こぼれないように袋に入れる紙製のスタンドもつけてくれました。ここで朝食用のサンドイッチも購入。

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津波の際の対応が書かれたパンフレットにドキッとします。


この日の朝は昨日までと違って冷え込んでいます。気温が9度。くろしお1号は始発駅だから、早めにホームに来てドアがあいているだろうと踏んだのですが、残念ながら、折り返しで清掃に。ホーム待合室で待つことになります。

オーシャンアローという愛称を持つ283系車両は空と海をイメージしたエメラルドグリーンが特徴の車両です。先頭のイルカに良く形が似たグリーン車は展望。我々の座席も比較的前の方である3列のAとBです。

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グリーン車、座席と運転台はガラスで仕切られています。


乗り込んでみると、さっそく全面展望のガラス窓の真ん中に50代くらいの太った中年紳士が貼り付いて立っています。手にはビデオカメラ。最前列のお客さんのようですが、どうやら、自分の座席に座っていると、運転士さんが撮影の邪魔になるのでしょうね。そこで立ち上がって、展望窓の真ん中に陣取るというわです。他のお客さんが景色を見る妨げになるというのは考えられないくらい興奮していらっしゃるのでしょう。この後、しばらく立ったり座ったり。気持ちはわかります…が、もう少し大人の対応をしたいところですね…と思っていたら、途中駅で乗り込んでこられたファミリー。息子さんが知的障害をお持ちの方のようです。嬉しそうに先頭部に走り、そして、その男性と同じようにガラス面に貼り付いて立って景色を眺めています。ややあって、追いかけてきたお母様が…「ほかの方の邪魔になるから座ってね」と優しく諭し、息子さん、座席に座ります。その横にいた中年紳士も、やっと気づいたのか、それ以降は立ち上がることはありませんでした。

さて、荷物を下ろしてみて気づいたのですが、この車両、コンセントがありません。そう、この先、乗り換える予定の特急「南紀」もそのようです。コンセントで充電できるさ!と昨日までの体験からついつい気がゆるみ、カメラはバッテリーを持ってくるのを忘れています。ああ、今日は節電モードとなりそうです。

定刻通り、新大阪駅を出発。環状線を走る特急。これは楽しいですね!通勤でそろそろ混雑しはじめた駅のホームを横目で見ながらのゆったり旅行はなんだか優越感でうれしいものです。

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山全体がミカン畑…。ミカンも梅も、そして海産物も。
和歌山県は豊かです。


この日は快晴。出発してまもなく、左手にまだ高度の低い太陽が。熱烈に元気な太陽がまぶしいのです。したがって、乗客のほとんどがカーテンをおろします。我々もそうしたいのですが、せっかくの眺めが…。この時間、しかも冬の時期、和歌山方向に向かって左の窓側に座った方はキビシイかもしれません。同様に逆方向だと、今度は反対側がこの季節、午後3~4時、午後の太陽からの日差しがもろに当たり、これもキビシイという話を聞いた事があります。こればかりは…。天気に左右されることですが、晴れ男のKAY2の場合は次に利用するときには時間をずらした方が無難なようです。

途中の駅ではホームに並んだ遠足の子供たちがみなこち等の方を指さして歓声をあげている様子が見えます。

車内、グリーン席は空いていますが、自由席は満席状態。指定席も9割近く埋まっているようです。

和歌山を過ぎて、車内の電光掲示場を見るとそろそろ海が見え隠れするとの表示が出てきます。その通り、青い海が左側の車窓に見え隠れしてきました。今日は雲一つない快晴。海の青さも引き立ちます。

さらに左の山肌には一面のミカンが!これだけの数のミカン畑はいままで伊豆でも見たことがありません。ミカン畑って、あの色合いを見ているだけで暖かい感じがするのですね。暖かい紀州のイメージ通りです。

ミカン、梅、そして海の幸と和歌山の食の豊かさを考えます。この地に古く人々が集まり、そして、地域を発展させていき、また、歴史の中で多くの人を輩出してきたのもわかる気がします。ひるがえって、今でこそ様々な取り組みがあるものの、元々、資源の乏しい島根県西部に育った人間としては「こりゃ、かなわんなぁ…」いう気持ちになります。

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このおにぎりは美味しかった!


途中、新大阪駅で買ったおにぎりを。これがおいしい!海苔の味わいといい、ご飯のおいしさといい、そして、たらこの大きさ。これはいいですね!リピ有り!

乗車して2時間半ちょっと。白浜の駅で運転士さんが3度目の交代をします。名前のイメージと違い、白浜、駅から海は見えないのですねぇ…。(笑)

車内から見るホームの雰囲気は一昔前の国鉄時代を彷彿とさせます。かつての長距離列車のなごりでしょうか、ホームがやや長いのも印象的です。

これもまた昭和の雰囲気満載な串本駅を過ぎるとやがて、車窓に近畿大学の文字が。あの有名な近大マグロはここで養殖しているのでしょうか?

その後も海が見え隠れしながら、海岸を走ります。やがて、新大阪を発車してピッタリ4時間後の11:33、紀伊勝浦に到着します。我々は終点まで乗らずにこちらで、一端下車します。

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気温、朝は新大阪駅の8度から今や19度の世界へ!


ところで、カメラのバッテリー、なんとこの時点で電圧が低く、アウトとなってしまいます。前述のようにこの日はコンセントがあるだろうと油断して予備バッテリーをホテルにおいたままにしています。おまけに途中で動画も撮ったせいでいつもよりもバッテリーの消費が激しかったのでしょう。そこで、コンビニで乾電池の緊急充電器を購入することに。コンビニ、紀伊勝浦の駅周辺には2軒ありますが、いずれも、徒歩で数分かかります。

駅での次の特急への接続時間は50分ほどとってあり、その間に港をみたりという計画をたてていましたが、とりあえず、駅の観光協会の人にコンビニの場所を確認して急ぎます。

途中、一端駅の反対方向に出て商店街を歩いてみましたが、昨今の地方商店街の例にたがわず、シャッターが降りた店などがあり、静かで寂しげな雰囲気でした。ただ、駅に降りる観光客の数は平日の昼にも関わらず多く、ここでも外国人観光客の多さが目を引きました。我々日本人でも、紀伊勝浦に旅行しようとはなかなか思いませんから、いまどきの外国人観光客のみなさん、相当「ニホン通」ですねぇ…。

歩いて5分ほどのところにローソンがありました。幸い必要としている単三電池でのモバイルバッテリー充電器、2種類置いてあり、電流の大きい方を選んでおきます。さらに、駅にはKIOSKが今年8月31日で閉店したとのハリガミがあったので、ビールなどの飲み物やつまみ類もここで買っておきます。再び駅に戻り、バッテリーの充電を試みたら、見事OK。よかったよかった。

当駅始発の「南紀6号」、発車までまだ20分ほどありますが、すでに清掃が終わり乗車可能とのアナウンスが聞こえてきます。そこで、乗り込むことにしました。

つづく。

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「くろしお」での旅はもちろん海が間近に!






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素敵な志のキャランキャトル フルムーンパスの旅~13

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こちらがお店の外見です。



大阪滞在も3回目の夜となりました。

この日の夜はどうしよう?

実はKAY2には以前から大阪に来たら行きたいというお店があったのです。大阪在住のある方から、ご近所にあるフレンチがスゴイと聞かされていました。そこそこの値段ながら、ものすごく料理がおいしいと。つまり、コストパフォーマンスがすばらしい…、大阪では最高のホメ言葉でしょう。

そこで、ダメもとで電話をかけてみたら…、OKでした。その際、電話を受けてくれた女性の方、とても丁寧な言葉で「10人ほどの団体さんがいらっしゃるので、もしかしたら、声などが多少うるさくお感じになるかもしれませんが…」と、きれいな標準語での応対です。いえいえ心配ご無用。地元の人たちの会話を聞くのも大好きです。

ということで夜7時45分に予約です。そして、夜はコース料理のみで、三種類ある中から、4,800円のコースを選んでおきます。。

場所は北浜。そう、「大阪のウォール街」の一角に。大阪証券取引所からも歩いてすぐです。

笑顔のマダムに迎えられて入ったお店の内装にまず感心します。料理の値段からすると、ビストロというイメージですが、たいがいのビストロが狭いスペースに小さなテーブルで…というのに対して、こちらのお店、天井も高く、そして、テーブルもまばらに設置されています。これはもっと高級なレストラン価格でもおかしくないスペース。

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テーブルに飾られたお花も素敵です。


そして、テーブルの上に飾られたお花や、ちょっとした内装に、落ち着いた、大人の時間を過ごせるようにとの心遣いを感じます。うん。この内装を見ただけでお店の方向性や考え方が伝わってきます。これは良い店だ!

すぐにそれが確信に変わります。

とにかくマダムの心遣いがすばらしいのです。我々が東京で一番大好きな初台の「シラノ・ド・ベルジュラック」の奥様に匹敵します。

メニューを見て、メインとデザートのチョイスを。KAY1はメインに羊、そしてKAY2は和牛を頼みます。

そしてワインについても相談します。メニューのワインリスト、決して種類は多くはありませんが安価なものから高級なものまで、それぞれの価格帯で良いワインが揃っているようです。

今日のディナー、最初から最後までボトル1本で…と考えると、やはり泡かな…と思っていると、マダムも「泡か白ですね」。そして、オススメのシャンパンをいただくことになりました。「ギィ・ド・サン・フラヴィー(Guy de Saint-Flavy)」どんな料理にもあうタイプのものを探し出してきたということで、実際にいただいて見ると、クセのない、どちらかといえばライトなタイプのシャンパーニュでした。泡も細かく、「ツルツル」と飲めてしまいます。実際、メインの前に飲みきってしまい、その後は赤ワインをグラスで頼んじゃったほどでした(カステッリ・デル・ドゥーカ ロッソ)。ちなみに白や赤をチョイスした場合、このみのブドウの種類などを言えば、それで、チョイスしてもらえるようです。

さて、4,800円のコースの内容は…二人の内容を紹介しますね。

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・アミューズ・ブーシュ 赤貝のシークァーサーソースかけと、プチシューにピーツ
シークァーサーの酸味、そしてシューのクリームの酸味はシャンパーニュにぴったりでした。

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・アントレ ボタン海老、生きくらげとつるむらさきの冷製
 海老のカクテル風。グラスの底はカリフラワーのムース。上につるむらさきと、プチトマト。これまた美味、海老の甘さがすばらしく、素材の新鮮さを物語っています。

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・オアントレ アナゴと赤茄子の冷製 ベルガモットのヴィネグレット
 アナゴがあっさりした味付け、そして下に敷いてある茄子のスモーキーな香りがよいコンビネーションとなっています。それに加えて、アールグレーの香りがソースからは漂ってきます。これもシャンパーニュにぴったり。

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・ポワソン 鮮魚のポワレ銀杏とオニオンのコンデュマン 
いさきのポワレ。そしてオニオンを煮詰めた甘いソースがかかっていて、お酒が進みます。それに加えて銀杏は季節感をとてもよく出しているだけでなく、サイドに添えられたハスイモとともに、その甘いソースの後口をさっぱりとさせてくれます。

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・ヴィヤンド 子羊背肉(オーストラリア)のロースと ラヴィッジのソース
 羊は臭みが全くなく、肉もとてもやわらかく、今まで食べたどんな子羊よりもおいしいとKAY1。香草の入ったラヴィッジのソースと、グレービーのような煮詰めたソースの2種類がかかっており、2種類の味わいがそれぞれ楽しめるのもまた贅沢ですね。

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・ヴィヤンド 黒毛和牛フィレ肉のステーキ 赤ワインソース
 鹿児島産の黒毛和牛はフォークをあてると、そのまま崩れるような柔らかさ。もちろん濃いめの味のソースもぴったり!

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・デセール  洋なしコンポート、赤ワインソース
 洋なしも秋というシーズンを意識したとのこと。

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・デセール 徳島産栗のクレームブリュレ
 秋を意識したもう一つは栗。栗をペーストにし、それをブリュレしたもの。香りはなんとも「和」のたたずまいなのに対して、味わいはしっかりと「洋」。この和洋の組み合わせが楽しいですね。

 どちらもコーヒーとともにいただきました。

・プティ・フール
 最後にカヌレのようなお菓子と、はぶたえもちのようなお菓子でフィニッシュです。

お店の持つすばらしい力に脱帽です。シェフの力量も素晴らしいし、奥様の対応、最後までお見事でした。

良い食事は食事そのものとサービスのマリアージュ、ご夫婦、本当に、文字通り良いマリアージュ(ワインの相性を意味しますが、フランス語で「結婚」の意味です)だなぁと感心です。本当に良い仕事をされています。今度大阪に来るときにもぜひおじゃましたいと思いました。

ああ、この日もまた素敵な夜でした!


キャランキャトル(44)
  ランク:AA
  電話:06-6228-4444
  住所:大阪府大阪市中央区北浜1-5-10
  時間:11:30~15:00
     17:30~23:00
  定休:日曜日
  値段:5、000円位~(ディナー)
  場所:京阪本線北浜駅より徒歩1分
  地図はこちら
  メニュー例:
  クレジットカード:可
  HP:
  その他:完全禁煙






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大阪から北へ…城崎に フルムーンパスの旅~12

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城崎駅の小さな駅舎にかかる独特の書体の看板。


4日目
新大阪(09:04)→城崎温泉(11:52) こうのとり3号 グリーン車
城崎温泉(14:35)→新大阪(17:26) こうのとり18号 グリーン車



今回の旅、フルムーンパスで新大阪を拠点に東西南北。「東」は海を越えて北海道に。「西」はこれまた海を越えて、さらに南下し鹿児島に。今日、4日目の旅は「北」です。まっすぐ日本海を目指し、城崎温泉です。

この日のスタートはゆっくり。9時4分発の「こうのとり3号」ですから、8時半に階下におりて弁当を買い乗り込むことにします。

8時にKAY1が「起きてぇ!」と声をかけますが、「あと5分」とKAY2。少々飲み過ぎたせいか眠いのです。5分後、「あと5分!」と、出発20分前にようやく起き出してくるKAY2です。それでもその時間に身繕いが終わってしまうのが男の身軽さですねぇ。

さて、ホテルの階下に降ります。いつもは目の前の新幹線の改札を通るのですが、今日は今回の旅で初めての在来線。通勤ラッシュの時間帯、ものすごい人の波をかきわけて、在来線の改札にたどり着き、ようやく中に入れました。

お弁当のお店は朝6時台から営業しているお店もありますし、この時間であれば、結構様々なお店を利用出来ます。昨夜、下見をしておいたおかげで、KAY1はタイ料理のお弁当屋さん「チャンロイ」でガッパオ弁当を買い求め、KAY2は和総菜のお店「和saiの国」で厚切りのカツサンドを。

飲み物はコンビニで…とセブンイレブンを覗くと長ぁい行列が。これはちょっと…とホームの自販機で買い求めることに。

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これが特急「こうのとり」です。


さて、始発駅ということで、9時4分発の「こうのとり3号」は10分前にはすでに扉をあけて待っています。グリーン車に入ってみますが、人っ子一人…いませんねぇ。ガラガラ。二人の完全貸し切り状態です。

3列の席で、シートも大きく立派。我々の乗る3号は287系というタイプだそうで、2011年に登場した比較的新しい車両です。車両の前方に「クモロハ286」という表示があります。「ロ」というのはグリーン車を意味します。普段グリーン車に乗ることがない我々にとってこの記号がとても新鮮に映ります。

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グリーンは三列。シートは大きめでゆったり。


発車し、淀川を渡り、ほどなく大阪駅に。ホームに行列ができています。え?この人たち、みんなこの列車を待っていた?

その通りでした。我々の貸し切り状態は新大阪から大阪まで。ここで、車内は結構な乗車率となります。6~7割くらいでしょうか?

今回の旅では、前半、福知山線を走ります。実は福知山線は本当に久しぶり。若い頃夜行の急行「だいせん」で大阪に行ったとき以来でしょうか。

それにしても、昨日までの新幹線三昧とはひと味もふた味もちがいます。

まず、客層の違い。新幹線は圧倒的にビジネスマンが多く、車内に軽い緊張感がみなぎっていました。が、「こうのとり」の車内は観光客が目立ちます。のんびりとしたムードが漂います。

列車もスピードは新幹線とくらべるとゆっくり。車窓の流れもゆったりとしており、KAY1が窓の外を指さして、あ、あれ!と叫び、KAY2が見て間に合います。写真を撮ることも!

なんというか、地に足が着いているというか、そんな旅の実感なのです。

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懐かしい山陰の風景~鉛色の空に。


阪急宝塚駅の立派なたたずまいを左の車窓に見ると、やがて、三田。電車の風景はやがて、紅葉の山並み。そして、谷川と、伯備線での山越えと同じ様な風景が見えてきます。植生も同じ感じなので、「あなたの故郷みたいね!」とKAY1。だって、近いもん!さらに途中の山越えで快晴の空が突然鉛色に。再び「あなたの故郷みたいね!」とKAY1。そりゃ、近いもの!そして、寂しげな山間の寒村を見ると、「あなたの故郷みたいね!」。だからぁ、近いしぃ、田舎なのっ!!!

「それにしてもおもしろいわね。高速でKAY2の実家に帰省するときも思うけど、本当に山を越えると、突然、空の色が鉛色になって、天気が悪くなるのよね。」

山陰というくらいなのだから、我々は日陰の民族。山陽とは180度違うのですよ。子供の頃、親戚が住む山陽側の街を訪れて、その太陽のまぶしさに、頭がクラクラしたもんねぇ。この人たち、絶対トクしている!我々山陰はソンしている!と思わずすねてしまったもの。あれからウン十年、すっかりと日向生活になれてしまっているけど、メンタリティはやっぱりいまだに日陰かもねぇ…。熊本生まれながら、福山育ちという、まさに日向の山陽で子供の頃を過ごしたKAY1の明るさと脳天気さを見て、シミジミ思うKAY2です。

福知山駅はかつて通っていたときは深夜に夜行で通過していたので、昼の様子を見たことがありません。意外と大きな街なのだなあ…とびっくり。この列車の同じホームの反対側には乗り換えに便利なように天橋立方面の特急が止まっています。

さて、お昼ごはん!

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これは満足!厚切りカツのサンド。


特急の車内でタイ料理のガッパオご飯が食べられるというのも時代の変化を感じさせるものですが、厚切りトンカツのサンド、この厚切りも、KAYSが子供の頃にはなかったような気がします。豪勢な厚切り、それにタルタルソースのような卵のソースがからまり、おいしさに感激します。車窓からの紅葉の眺めという素敵なおかずもあり、実に贅沢な食事となりました。

城崎が近づくにつれて暗い雲が見え始めます。「うわぁ、やっぱりKAY2のふるさとと一緒だぁ!」

さらに、路面を見ると雨が…。

ぬかった!

「弁当忘れても傘忘れるな」の生活信条を東京でも守り抜いているKAY2、この日に限って「降水確率20%」という気象庁を信じてしまい、持ってこなかったのです。

11時52分に到着。小じんまりした城崎温泉駅を降りると、雨、降っています。無情。晴れ男のKAY2の力も雨女KAY1の威力に負けました。

こうなると、動き回るのはふさわしくありません。さっさと温泉に入ってしまいましょう。城崎温泉には7つの温泉があり、1200円のパスを買えば、自由に出入りすることができます。

駅前の通りを歩いてみると、意外とおしゃれな若い人向けの店も多い事に気づきます。城崎というと、かなり古い町のイメージでしたが、旧来の温泉街からの脱却を試みているのかもしれません。

そして、偶然ですが、カニが解禁になって2週間。いまだにお客さんが多いのはちょうどそれもあるようです。あとでお風呂でお話をしてくださった方によると、カニ解禁の週はとんでもない込み具合になるそうです。で、彼女はその混雑が収まり始めた二週間後、つまり今くらいに毎年来るそうで、それがちょうどいいと話してくれていました。

さて、お風呂です。前述のように、城崎温泉は温泉宿のほかに7つの外湯と呼ばれる公衆浴場があります。そして、それを1日で全部回れるように「パス」を1200円で発行しています。KAYSの城崎温泉滞在は2時間半。入れたとしても2軒。無理する必要はないので、1軒だけでいいいや…と考えました。

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地蔵湯さんの建物は個性的です。


駅からもほど近い「地蔵湯」におじゃましてみました。

三階建ての立派な建物です。入り口で入湯券を求めます。1200円のパスにするかどうかを尋ねられますが、1回券と答え、1人600円を。万が一、もう1軒行くことになっても600円なら2軒でちょうど同じとふんだのですが…あとで気づきますが、7つの外湯、すべてが同額ではなかったのです。結果的にトクする機会を失ったのですが、その話は後ほど…。

故郷に温泉の多いKAY2にとっては、ひどく懐かしさを覚える公衆浴場の雰囲気です。建物は古いですが、清潔に保たれています。

休憩所で出てくる時間を決め、それぞれに脱衣所に向かいます。

男性の方は時間の平日の昼過ぎということで、なんと貸し切り状態。最初に男性が一人だけいましたが、早々に出ていってしまわれます。広い湯船に一人。むむむ。贅沢ですねぇ。

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待合室も綺麗に清掃が行き届いています。



そして、身体を洗って、湯船に身体をつけたとたん驚きます。

「熱い!」

普段、箱根や伊豆の温泉を利用していると、この温度はひどく熱く感じます。あわてて湯船を飛び出し、今度はゆっくり、ゆっくりと、身体を慣らすようにして沈めていきます。

温度は7つの外湯共通で、42度ということですが、もう少し高いのではないでしょうか?それとも外の寒さがそう感じさせるのか。皮膚を刺すような痛みを感じる熱さです。それでも、ゆっくりと慣らしていったおかげで、次第に長い時間温泉につかることができるようになりました。

大きな湯船に一人。

ああ、気持ちいい…。

この温泉は湯船が二つ。露天もなくシンプルな作りです。さすがに30分も入っていると、飽きてきました。ふむ。この分だともう1軒いけるなぁ…。

そのころ、KAY1は女湯で、近所の方とお話をしていました。KAY1、温泉にしてもプールにしても、水のあるところで、昔から、いろんな人に声をかけられる不思議な習性をもっています。この日もそうで、そばにいた女性がいろいろと親切に話しかけてくれるのです。

それによると平日午前中から昼までは地元の方がこの地蔵湯を使っているそうです。午後は観光客の方がほとんどなので、地元の人はこないとのこと。

ちなみに地元の人で一番人気があるのは「一の湯」だそうです。それにくらべると「地蔵湯」も良いのだけれど、ぬるいから…との説明にKAY1もびっくり!これでぬるいって、「一の湯」、どれだけ熱いのでしょう!?

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手前の建物から続くさとの湯さんの建物は巨大です。


さて、お湯からあがって、すぐに今度はもう1軒、時間の関係と雨のこともあるので、駅の横にある「さとの湯」さんに移動。

さて、600円…と用意していて、あれ?ここ800円。しまった!あのときパス買っておけばよかった!と後の祭りでした。

「さとの湯」、「地蔵湯」とは対照的です。足湯もあれば、露天もあり、サウナは数種類ある…まぁ、至れり尽くせりのお風呂。これなら、長時間楽しめます。さすがに、こちらはお客さんに地元の方は少ないようでした。駅もそばにあるので、もし城崎温泉で7つの外湯めぐりをするのであれば、ここを最後に持ってくれば電車の時間調整にちょうどいいでしょう。

ここでも女湯で話しかけられるKAY1、尼崎からやってきているという女性から、「アタシはこの露天が気持ちええから、いつも来る度に「さとの湯」を利用するねん…」とのこと。また、前述のカニ情報もこの女性が教えてくれたものでした。

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城崎といえばこの風景…ですね。


さて、駅を降りたときから感じたのですが、このエリアも本当に海外からのお客さんが多いのですね。観光案内所にも白人の方が英語で案内をしていらっしゃいました。お風呂で感じましたが、今時はほとんどの方がまず身体を洗ってから、湯船に。すっかりと日本のルールが浸透してきているのですね。関係者のみなさんのいままでの啓蒙の努力に感謝です。

湯上がりに休憩所で今夜の食事の相談をしたら、駅に向かいます。

駅の売店でビールとつまみでも…と見るのですが、小さな売店、残念ながらさほど品ぞろえがありません。KAY1が「通りにスーパーがあったよね!」と思い出します。そうだそうだ、あそこなら総菜も買えるぞ!ということでスーパー「ミニフレッシュ城崎店」に。覗いてみると、小さなスーパーながらお菓子などそこそこの品ぞろえがあります。お酒もありますし、もう少しお腹が空いていれば、陳列されているフライドチキンに手が伸びていたことでしょう。

帰りの「こうのとり18号」はすでにそこそこ乗客で埋まっています。来たときと同じタイプの車両で、号車、席番号ともに偶然往路と一緒です。

14時35分、城崎温泉発車。温泉帰りのお客さんでにぎやかな帰りとなります。

車窓には「山陰コンクリート」という看板が見えます。兵庫県の会社です。そうなんです。現在では山陰といえば、島根と鳥取両県を指すことが多いですが、広義の山陰は兵庫県と京都府の北部も含むのです。故郷との近さをあらためて感じます。

温泉に2つもつかり、身体が水分を渇望しています。買ってきたビールを飲んだらあっという間に睡眠という極楽に…。現実社会に舞い戻ったのは篠山口でした。そして、いままでの雨模様がウソのよう三田では夕暮れが…。

出発時は朝日の中の淀川でしたが、今はくれたあとの淀川を渡り、17時:26分、新大阪駅に。旅の出発地に戻ってきました。

ところで、今回の旅で実感していますが、座席に電源コンセントがあるのはありがたいですねぇ!本当に手持ちのカメラや、iPhone、iPad miniなどなど、あっという間に電池残量が減っていきます。それを心配することなく過ごせるのですから。

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座席の腕置きの前にあるコンセント。






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大阪の夜再び フルムーンパスの旅~11

あけましておめでとうございます!

2017年、皆さんにとって、素敵な旅になりますように。

今年も「へんてこ」な二人、KAYSをよろしくお願いします。

では、これまた「へんてこ」なフルムーンパスの旅、続けます…。


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ん?ヴェルサイユ宮殿って、お菓子屋さん?
いや、よぉく店名を見てみると…。


鹿児島までの往復を済ませた我々。「食の大阪」、二日目の夜はどこで食べましょう?

外に出る前、とりあえず駅の中を散策してみます。徐々にお店が増えている新大阪。駅ナカも充実しています。在来線の駅ナカには弁当コーナー、飲食店も次々に出来ています。

そんなコーナーを覗いていたら…。あれ?お菓子屋さん?可愛らしいコミック調の女性が壁に描かれたコーナーが。「ヴェルサイユ宮殿」ってまたベタなネーミングやなぁ…と陳列棚を覗くと様子が変です。

へ?おでん?ちくわ?

なになに?

あらためて壁の店名、見ると下に「by カネテツ」とあります。我々の世代では「中島らも」さんのイラストの広告でお馴染みの練り製品の会社です。で、よぉく目を皿にしてお店の名前を見ると、「ルサイユ宮殿」。ありゃりゃ、やられた~~~~。

おっちゃんの負けや…。

くぅ~、これだから大阪、恐るべし。

全身脱力感につつまれつつ、さらに歩き続けます。

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こんなお店にも惹かれますねぇ。


さて、夕食、何にしましょう。

昨夜は「だるま」で串カツを食べ、「赤白(コウハク)」でおでんを食べ、へべれけになりながら、新大阪駅周辺を散歩。西中島南方のあたりでお客さんであふれかえる台湾料理のお店を見つけていました。これほどお客さんが入っているのなら、相当おいしいのだろうな…と、どうしても気になったKAY1です。

一応、「今日もまただるまと赤白でもええよ」と関西チックなイントネーションで話すKAY2ですが、お店はどちらも行列。そこで、台湾料理のお店に電話をしてみます。今日はお客さんは少ないそうで、席はあるようです。「行こう!」とKAY1。従うKAY2です。

それにしても、西中島南方、歩いていると、客引きの女性達の多い事多い事。ここは歌舞伎町?と、びっくりしてしまいます。KAY2が一人で歩いていたら大変なことになっていたことでしょう。新大阪からこの辺りにかけてはIT関係の会社が多いという風に聞いていたので、てっきりビジネス街かと思ったのですが、ちょっと歩く場所がズレたのか、それとも夜になると様変わりするのか…。

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定番の酢豚…


さて、目指すお店は…、「一路發(イロハ)」。今日は空いていました。昨日の様子がウソのよう。我々のほかにはお客さんは2グループ。いずれも、日本人ですが、お店を仕切る男性との会話に中国語が。それもえらく流ちょう。しばらく聞き耳をたててわかりましたが、お一人は台湾への旅行を企画される旅行会社の方。もう一つのグループは台湾との商売をなさる商社の方のようです。なるほど、仕事で台湾によく行っている台湾通の方が通う店なのですね。これは本格派です!

実際、メニューでのオススメは我々がよく目にする中華料理よりも、屋台料理の方がこのお店の特徴が出ていると、店員さんが話して下さいます。

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この「台湾そうめん」が最高!
屋台料理が人気のお店なんです。


そうアドバイスを受けても長年の食習慣は変わらないもの。我々の定番の「ピータン」、「酢豚」、「鶏肉とカシューナッツ炒め」などを頼み、うん、そこそこ外さない味だね…なんと言っていたのですが、最後にオネーサンの強いオススメにしたがって、KAY1が頼んだ「台湾そうめん」は中にホルモンと牡蠣が入った独特のもの。この組合わせが屋台ならでは!そしてお味は「秀逸」。

ああ、そう言うことだったんですね!このお店では最初から屋台メニューを頼むべきでした。

ふと周りを見渡してみると、皆さん、そう。

次回はきっと!と燃えるKAYSです。

笑顔を絶やさないお店を仕切るオジサマは表の看板に肖像画(イラストと言うよりは本格的な絵なので…)が描かれている店主、陳さんの息子さん。なるほど、目元が似ていますねぇ。「男前のDNAを受け継ぎまして…」と、ご本人。冗談なのか本気なのか…。(笑)

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これ、お店の看板。右側にお父様のイラストが…。


「♪腹も膨れたしぃ…。」と、ナニワの昭和歌謡女王、大西ユカリセンセの歌の一節を口ずさみながら新大阪駅に向かって歩きます。この日はよほどおなかがイッパイだったのか、いつものコースである、つまみとワインの買い物も、めずらしく「さきいか」などを買ってしまいます。昨日のマックとエライ違いや…。

その後、深夜0時頃、爆睡です。






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